2013/06/16

トークイベント「こども いのち そして きずな」

先日の記事に少し書きましたが、来月和歌山でトークイベントに
参加させて頂くことになりました。

私の故郷、海南市に在住されている岩崎順子さんとご一緒させて頂く予定です。

岩崎さんの息子さんが地球の歩き方ボランティアツアーでスナーダイ・クマエ
孤児院を訪問して下さったことで同郷であることを知りました。
そしてお母様の順子さんに私の母親と共通の知人がいたということも
あとでわかりました。

岩崎さんについての詳細は下記サイトをご覧ください。
大きないのちのめぐりの中で・・・



いくつかの不思議なご縁がつながった岩崎順子さんとトークイベントに出演させて
頂くことになるなんて1年前はまったく思いもよりませんでした。
全国各地で講演をされている岩崎さんに比べ、私はまだまだ経験も浅いので
足をひっぱることのないようにしなければと思っています。

カンボジアで子どもの教育に関わりながら、どこかでいつも日本のことが気になって
います。
そんな経験から伝えたいことをお話しできたらと思います。

会場では絵画展に出品予定の作品やグッズなども展示させて頂けることになって
います。

開催にあたり、わたぼうしくらぶの森下和紀様に大変お世話になっております。
ありがとうございます。



2013/06/09

つないでいくということ

昨日卒業生のラーヴォが遊びに来てくれました。

彼は真面目に仕事を続けて、自費で夜間大学にも通っています。

そして私が帰国する前なども含めて、要所要所で会いにきてくれます。

3時間ほど話し込んだのですが(これはいつものこと・笑)、その中から
2つ、今日は書いておきたいと思います。

たぶん長い文章になりますが、お付き合いよろしくお願いします。


ラーヴォがまだ施設にいる頃、クラスメイトに裕福な男の子がいたそうです。
いまでもカンボジアでは「孤児院」のイメージは、とても貧しく、子どもたちが
食べ物を奪い合うような環境を思い浮かべる人が多いそうです。

その男の子からラーヴォがこんなことを訊かれました。

「孤児院に住んでいるのにどうして君はいつも楽しそうなの?」

そのときのラーヴォは自分が努めてそうしてるわけではなかったので、
なんと答えていいのかわからなかったそうです。

そして時を経て、大学で・・・
偶然にも再会したらしいのです、その男の子と。

そして彼は今のラーヴォの仕事、収入、色んなことを質問したあとで訊いて
きました。

「僕よりも収入が少ないのに、どうして君はそんな満足そうに生活してるの?」

ラーヴォによると彼は、車を何台も所有しレンタルしたり、その他のビジネスで
かなりの収入があるのに、いつも何かに悩んでいて楽しそうに見えないとの
ことでした。

そしてラーヴォはふと思ったそうです。
この質問、前に言われたのと同じだな・・・、と。

昔はっきりと答えられなかったけれど、今回は自分でもなぜだろうと考えて
みて見つけた答えは、

今の自分の環境を満足に思うかどうかは自分次第だ、ということだったそうです。
人から見てどうか、ということではなく、自分が努力し、決定し、そして健康で
それなりに楽しく過ごしてる今を不満に思うことは全然ない、と。

自分をどうとらえるかは自分の心次第なんだと思う、と言っていました。


その話を聞いて、私は
「やっぱりこの子は私に似てるな」
と思ったんです。

カンボジアに嫁ぎ、なりゆきで施設を手伝い、シングルマザーになった今も
施設運営に関わっている私を、ある人は「気の毒に」と思うかもしれません。

「でもお母さんは幸せなんだよね、自分がそう思ってるからそうなんだよ」と
笑って言うと、ラーヴォも深くうなづいていました。



その後話は変わり、あることを知りました。

2年ほど前からラーヴォはいとこの子どもが教員養成校に通えるように支援を
していたそうです。
月々のサポートを賭け事に使われてしまったこともあると笑って話していました。
その子が無事に卒業できるようになったんだ、と。

「自分が少し手助けするだけで彼の人生は違うものになった、僕はそれができて
本当によかったと思っている」と話していました。


その話を聞いて、私はこんな話をしました。


昔おばあちゃん(私の母)がカンボジアに来てくれたとき、まだ当時の施設は
今のように子どもたちがまとまっていたわけではなく、お母さんの悩みは尽きない
毎日だったのよ。

そのときにおばあちゃんが私にくれた言葉。
「この中で一人でも博子の気持ちが伝わる子がいればそれでいいのよ、全員に
わかってもらおうとしなくてもいい。できることを尽くした結果なんだから。」


ラーヴォの話を聞きながらおばあちゃんのこの言葉を思い出したよ。



この話は以前ラーヴォにしたことがあるのですが、もう一度話しながら

おばあちゃんからおかあさん、そしてラーヴォにつないでいくことができてるん
だね、今度はラーヴォのつないだ人がまた誰かにつないでくれたらいいね。

と言いながら、自然に涙が出てきました。

いつもは私の涙を見ていないふりをすることが多いラーヴォが今回まっすぐ
私の顔を見てくれていたのが印象的でした。


ようやく母がくれた言葉に実感が持てるときがきたのかもしれないですね。

私の仕事は伝え、つないでいくこと。
好きなことができて、周りの人に恵まれている今の環境に感謝し、これからも
前に進んでいきたいですね。

ゆっくりでも。


2013/06/05

なにも言わずに

ここ数日、謎の膝痛に悩まされ思うように動けない日々を過ごして
いました。
椅子に座っても、床にそのまま座っても、膝を伸ばしても曲げても痛い。
立っていることもできず、ましてや歩くなんて拷問でした・・・。

今日は朝から調子がいいので洗濯や掃除もできるようになったのですが、
掃除中にPCデスクにふと目をやるとあるものを見つけました。

忘れっぽい私のPC周辺にはポストイットに書かれたメモ書きがたくさん
ぺたぺた貼られているのですが、その一枚。

和歌山、東京、名古屋、神戸と今度予定されている子どもたちの絵画展
でお手伝いして下さるボランティアの皆さんの氏名を場所ごとにわけて
書いておいたもの。
あとで手帳に転記しようと思っていました。


ふと違和感をおぼえて、よーーーく見直すと私と違う筆跡が・・・。


和歌山のボランティアさんの名前のところに、

萌崇拓見

と。


萌崇は私の戸籍上の漢字で「メアス」と読むのですが、それはさておき・・・
そうです、息子の名前です。
そういえば私がPCデスクに座ることもできず転がっていたとき、彼は
そこに座ってなにかを描いていました。

画像が横向きにできない
これがデスクにありました
私はまた飛行機好きの息子が落書きでもしてたのだと思っていたのですが・・・

まるでついでかのように、自分の名前をボランティアの中に書いてました(笑


というわけで、和歌山絵画展は息子も手伝ってくれるそうです(笑


ちょっとだけ足の痛みが消えたような気がします。







2013/06/01

(T_T)

施設の子どもたちの絵を展示する絵画展、今年で5年目になります。
これだけ続けさせてもらうとだいたい1年を通じての準備期間のコツも
つかめてきますが、今年は思った以上に早くすみました。

いつもは帰国日ぎりぎりまで追われてる作業が、5月30日あたりで
ほぼ完了。

うん??

早くない??(笑

いつもは6月に入ってから持って行く作品を選び、作品の撮影とリスト
作り、作品の題名と子どもの名前のラベル作成、その他の展示物と
販売物品の追加注文(施設内で売っているのである程度の在庫も
必要なんです)などなどを2週間ほどでざっと。

考えてみたらそのほうがずっと大変、よくそんなこと4年もやってたな(笑


今年はなかなかやるな、私。
なんて思っていたら・・・

31日の朝起きたとたんに足が動かない・・・

え??
足が曲がらない、曲げようとすると悲鳴が出るほどの激痛・・・

うなりながらなんとかベッドから降りましたが、着地したときの膝の痛みが

(T_T)(T_T)(T_T)


あ、あかん・・・
今日は無理・・・(T_T)

様子見ないとみんなにも心配かけるし、黙って部屋で痛み止めを飲んで
転がっていました。

今日になっても全然治らない。

不安・・・
これ、飛行機に乗れないレベル・・・
タラップを自力で上がるなんて無理、荷物持って・・・無理です(T_T)


痛みと格闘しつつ、午前中のスタッフミーティングに。
そこでスタッフにばれる(苦笑

今日は部屋にいるわ、というとみんな納得。すみません・・・(T_T)

すると卒業生のパナーが来てくれました。
所属する会社の責任者である大塚めぐみさんの心遣いです。
別件で電話した際に足のことを話したら、すぐにパナーを補助として
送りこんで来て下さいました。

普段なかなか自分から甘えることができない私ですが、今日はすっかり
甘えさせてもらいました。
病院に行き、通訳をしてもらい・・・ありがとう、パナー(T_T)

結局病院でも原因はわからず・・・

でも帰宅したら子どもたちが「大丈夫ですか??」ってみんなで言って
くれました。
大丈夫じゃない。でも、ありがとう(T_T)

部屋で転がり続けていました(苦笑

そのあとは息子が看病。
タオルをチンして膝に乗せてくれたり、おかゆ持ってきてくれたり・・・。
ありがとう(T_T)

看病で疲れましたか・・・息子さん爆睡です
先日施設のちびっこが頭をけがしたとき、ある人が「怪我の手当をしてくれた
人のことを子どもは覚えている」と言ってくれたのが印象的だったのですが、

今日は子どもに代わって言います。

それ、ほんとです・・・。

私がゆっくり階段を上っていたら、肩をかしてくれた施設の高校生リャンサイ。
心配して何度か連絡を下さった大塚さん。
病院帰りの私を迎えてくれたスタッフと子どもたち。
パナー、息子の拓見・・・

ありがとうございます(T_T)

今回のお返しはまたいつかのときに。


その前に飛行機に乗れる膝になるようあと10日ほどですがなんとかします・・・。